白いページが待っている。
動きが始まる。

 

これは、手引きではない。

 

技術を学ぶためのものでも、
方法を示すものでも、
何かを約束するものでもない。

 

この作品は、別のかたちで進んでいく。

Minimalist ink drawing — Azryn Series A4 plate 1 — Lines That Begin Again

What readers say

“Spare, precise, and quietly moving.”
— Early reader

“An invitation to pay attention.”
— Designer

“A beautiful object to live with.”
— Artist

一本の線が、下へと進む。

 

ためらいは、まだない。
それを妨げるものが、何もないからだ。

 

 

動きは、単純に見える。

 

途切れることなく、
一定の方向へと進んでいく。

 

だが、確かさとは、
ただ中断が存在しない状態にすぎないこともある。

 

 

線は、自らの長さを知らない。

 

ページの先を見ることはできない。
どこで終わるかも分からない。

 

ただ、始まったということだけがある。

 

 

続く線もあれば、
途中で終わる線もある。

 

すべての終わりが、選ばれたものとは限らない。

Minimalist ink drawing — Azryn Series A4 plate 9 — Lines That Begin Again

ある瞬間、変化が生じる。

 

圧力がかかり、
流れが揺らぐ。

 

ひとつの痕跡が現れる。
意図されたものではなく、
避けられたものでもない。

 

 

その時点で、線は変わっている。

 

同じように続いているようでいて、
すでに何かを抱えている。

 

 

変化は、必ずしもすぐには見えない。

 

動きの中に、静かに残ることもある。

Minimalist ink drawing — Azryn Series A4 plate 13 — Lines That Begin Again

変化は、必ずしもすぐには見えない。

 

動きの中に、静かに残ることもある。

 

途切れていないように見えるものも、
すでに変わっているかもしれない。

 

 

線は続く。

 

だが、元の状態に戻ることはない。

 

一度始まった線は、
触れられずに在り続けることはできない。

Minimalist ink drawing — Azryn Series A4 plate 16 — Lines That Begin Again

概要

 

Georges P. Schneider は、Azryn 名義で制作を行っている。

 

このシリーズは、制約の中で意味を探る試みである。
インク、紙、そして一つの動き。

 

それぞれの線は記録である。
意図されたものではなく、
残ったものの記録である。

Minimalist ink drawing — Azryn Series A4 plate 12 — Lines That Begin Again
Lines That Begin Again — abstract art book cover by Azryn

『インクと静寂のあいだ』は、インクドローイングと短い文章で構成されたミニマルな抽象アートブックです。現代的な視覚詩として構成され、人生の軌跡や反復、変化を、抑制された視覚言語を通して探求しています。繰り返し手に取ることを前提とした、静かで内省的な読書体験を提供します。

Ready to begin?

よくある質問

 

これはアートブックですか、それとも哲学的な作品ですか?
その両方のあいだに位置しています。ドローイングと文章はひとつの視覚的な言語として構成され、読むことも、眺めることも、時間をおいて繰り返し向き合うこともできます。

 

どのような人に向いていますか?
ミニマルな表現や反復、静かな思索に惹かれる方に向いています。特別な知識は必要ありません。

 

どのように読めばよいですか?
決まった読み方はありません。ゆっくりと進めても、時間をおいて戻ってきても構いません。向き合うたびに、異なる捉え方が生まれるかもしれません。

本 — Lines That Begin Again(日本語)